工事現場でよく見かけるこの「プレハブ小屋」。

主に現場資材の保管場所や現場事務所、現場に備え付けの喫煙所や休憩室など建設現場や工場に設置してあるものですが、最近では新型コロナウイルス感染対策として病院や介護施設などでの導入も多いようです。

レンタル品として提供されることが多いものですので、あくまで「仮設物」として設置されており、簡易的なつくり(構造や内外装の仕様など)となっております。

■エアコンの効きが悪い

工場の喫煙所や休憩所の場合、仮設ではなく常設の建物としてプレハブが使用されている状況を考えると、1年を通してそのプレハブで快適に過ごしていただくには、既存の薄い壁だけのものや簡易的な断熱材をいれられたものでは心もとないと言えます。

たとえ、エアコンが設置してあったとしても「効きが悪い」「全く効かない」と感じている方も多いでしょう。昨今の急激な電気代の高騰もあいまって、「エアコンはあまり使いたくない」「使うのであればなるべく効率よく使いたい」というのが実情です。今のプレハブは生かしつつ、1年を通して快適に使用いただけるように改善する方法をいくつかご紹介させていただきます。


施設管理担当の方や工場長様など是非ご参考にしていただければ幸いです。

■一般的なプレハブを「快適なプレハブ」に改善する方法

古くなっているプレハブであれば雨漏りの不安もありますので、「外装リフォーム」の一環としてご参考になればと思います。また、設置して日が浅くまだ新しいプレハブの場合も暑さ寒さ対策の方法はございますのでご参考にしていただければ幸いです。

太陽から熱を受ける屋根や外壁、窓をそれぞれ対策することで、プレハブでも快適にご利用いただけるようになります。

1.屋根

まずは「屋根」のリフォームです。

太陽からの熱を一番受けるプレハブの屋根は真夏では鉄板が熱せられてやけどするほどです。屋根からの熱がそのまま室内に入ってきてしまうことで、プレハブの中が暑くなっています。

1-1.屋根の上に新しい屋根を

元々の屋根の上に、遮熱材リフレクティックスを施工し、新しい屋根材を取付。2重構造の屋根によって、断熱と遮熱の効果がうまれ、熱の伝達を防ぎます。

施工実績 プレハブ休憩所屋根の暑さ対策工事(ECO遮熱工法®)| 三重県四日市市

2.外壁

外壁の上から遮熱材リフレクティックスを施工。その後、新しいガルバリウム鋼板の外壁材を重ね張りすることで壁からの熱の侵入を防ぎます。

3.内壁

元々の壁の上から遮熱材リフレクティックスを施工する方法。外壁が新しい場合や建物内での施工可能な場合に有効です。内装の仕上がりが銀色になりまぶしい場合は、遮熱材の上からプラスターボード+クロスで仕上げることも可能です。

4.窓

夏の窓から差し込む強い日差しは、室内の気温を上げる原因のひとつです

例えば、住宅の場合、暑さ原因の7割が「窓」などの開口部からと言われています。これは家の断熱性能や形状によっても異なりますが、特に仮設物として建てられたプレハブでは性能の良い窓(ペアガラスやLow-Eペアガラス等)が取り付けられていことはほぼありません。

日当たりのよい南向きの窓、西日が差し込む窓など、時間帯によって光の入ってくる窓が変わります。窓が大きいと、それだけ光も多く入ります。光とともに熱も一緒に入ってくるため、窓面積の大きさに比例して、室内の温度が上がりやすいといえます。

4-1.インプラント(内窓/二重窓)を取り付ける

窓を取り換えずに効果を出す方法として、既存の窓の内側にさらに窓を設置する『インプラント(内窓/二重窓)』というやり方があります。窓の断熱性能を高めることで、窓からの熱の侵入を軽減することができます。

4-2.庇を取り付ける

庇を設けることで、直接太陽の光が当たらないようします。

LIXIL ユニットひさし キャピア

4-3.すだれを取り付ける

4-4.シェード

LIXIL スタイルシェード

■優先順位を決めて対策を!

上記の対策は夏の暑さ対策をメインに書いていますが、冬の寒さ対策としても有効です。

  • 夏は外からの熱を室内に入れない
  • 冬は室内の暖かさを外に出さない

プレハブの暑さ・寒さ対策を屋根、外壁、内壁、窓と項目に分けてご紹介させていただきました。全て導入することで快適なプレハブになりますが、予算や立地条件などによって、可能な工事が決まってきます。優先順位を決めて、対策を行っていただければと思います。

■お問合せ

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